@一条院(左京北辺二坊一町)
999年(長保元)の内裏焼失後、一条天皇が里内裏とした。『紫式部日記』に登場する「内裏」はこの一条院である。また『枕草子』にも「今内裏」として登 場する。

A藤原倫寧邸(左京北辺三坊一町)
倫寧の娘は『蜻蛉日記』の作者として有名であり、現在藤原道綱母の名で知られている。彼女は幼少の道綱をこの邸宅で育てた。

B土御門殿(左京一条四坊十五・十六町)
藤原道長の邸宅。中宮彰子が、ここで敦成親王(のちの後一条天皇)を出産したという記述が『紫式部日記』にある。

C二条第・二条宮(左京三条三坊八町)
藤原伊周の二条第が北側、中宮定子の二条宮が南側にあった。『枕草子』にも二条宮の様子が描かれている。また、伊周・隆家兄弟失脚事件の舞台でもある。

D菅原孝標邸(左京三条三坊十五町)
『更級日記』の作者菅原孝標女が父とともに上総国から帰京した際に住んだ。

E竹三条宮(左京三条四坊二町)
中宮定子の里邸。『枕草子』に「大進生昌が家」とあるのが、この竹三条宮である。中宮定子はここで敦康親王らを生み、また、ここで亡くなった。

F紅梅殿(左京五条三坊二町)
菅原道真の邸宅。大宰府左遷後、この庭の梅を思って歌を詠んだ故事が有名。

G東五条院(左京五条四坊一町)
『伊勢物語』第四段・五段に登場する「東の五条」がここであり、在原業平と藤原高子の逸話の舞台とされている。

H樋口富小路(左京六条四坊)
安元の大火の火元と『方丈記』にある。

I河原院(左京六条四坊十一〜十四町)
源 融の邸宅。源 融は『源氏物語』の主人公光源氏のモデルの一人とされ、この河原院も光源氏が住む「六条院」のモデルとされている。源 融が死後この邸宅に化けて出た話が『今昔物語集』巻第二十七に納められている。

J西八条第(左京八条一坊三〜六・十一〜十四町)
平清盛の邸宅。『平家物語』に登場する祇王と仏御前の悲話もここが舞台。

K羅城門
朱雀大路の南端にあった門。十世紀末までに二回倒壊し、その後再建されることはなかった。その荒廃ぶりは『今昔物語集』巻第二十九などに記述されている。






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